日本中世文書の英訳とデジタル・フィジカル発信

共同研究

日本中世文書の英訳とデジタル・フィジカル発信

研究期間 2025年8月 - 
研究代表者 柳原 敏昭(文学研究科 教授)

研究概要

 研究代表者と研究分担者は以前、文学研究科・文学部において同日本史研究室所蔵「朴沢文書」の英訳を試みる授業を担当し、学生の訳文について監修を行った。それを基に本プロジェクトでは、次の三つに取り組む。

 a. 「朴沢文書」の中世文書の画像・翻刻および英訳、英文解説を内容とするデジタルーデータベースを作成し、ToUDA(東北大学総合知デジタルアーカイブ)に搭載する。
 b. 同じ内容を、日本史研究室が発行する『東北大学国史談話会雑誌』に掲載する。
 c. 2025年9月29日~10月5日に附属図書館本館において、「朴沢文書」原本と翻刻・英訳からなる展示会を開催する。

 日本中世文書の英訳は、いくつかの先例はあるものの、まとまった文書群全体については少なく、それをデジタル・フィジカル双方で発信することは海外を含めた日本学研究に資するところが大きいと考える。

▲朴沢文書を構成する史料の一部、「弘安10年(1287)2月13日『関東下知状』」

研究メンバー

柳原 敏昭

研究代表者
東北大学 大学院文学研究科 教授

専門分野:日本史

ダミコ・ジョン

東北大学 統合日本学センター 助教

専門分野:日本史

その他参画者

石川 光年
(東北大学 東北アジア研究センター 学術研究員)

研究成果

■展覧会■
東北大学所蔵史料文化財指定記念展覧会「狩野文庫本『類聚三代格』と日本史研究室所蔵「朴沢文書」-古代中世史料の活用と古文書英訳の試み―」
 2025年9月29日~10月5日、附属図書館本館1階多目的室

 共同研究プロジェクトの一環として、仙台市域にかかわる中世文書を一堂に展示し、古文書本文と解説すべてに英訳を施して公開した。訳文は文学研究科での授業における学生の報告を基に、CIJSのジョン・ダミコ助教が監修。  日本人学生はもとより、多くの留学生、一般市民の方も含め、入場者数は1週間で174名を数えた。

・開催告知:https://cijs.oii.tohoku.ac.jp/news/detail---id-73.html
・開催報告:https://cijs.oii.tohoku.ac.jp/news/detail---id-81.html