センターについて

国内外の研究者が連携し、
新たな人文社会科学を創造します。

統合日本学センター長 安達 宏昭 教授

統合日本学センター長 安達 宏昭 教授

2024年10月1日から、新たにセンター長に就任いたしました。本センターが発足してから1年が経ち、新たな専任教員・兼務教員を迎えながら、組織整備を進めています。

本センターでは、日本学を日本の社会、政治、経済、歴史、文化、言語などを対象として、基礎研究の深化をはかりながら、幅広く学際的に研究を展開することで、日本の独自性のなかに世界に通じる普遍的な意義を見出し、新たな価値を創造する学問として位置づけ、異なる2つの研究手法の「統合」と、人文社会科学とデータ駆動科学の「統合」という2つの「統合」を、日本学に組み込むことで、「統合日本学」を創成することを目指しています。

この創成の基盤となるのが、2015年10月に創設された国際学術リーグである「支倉リーグ」と、2024年4月から公開された「東北大学総合知デジタルアーカイブ」です。支倉リーグは、東北大学と連携大学とを結ぶ日本学ネットワークで、現在、ヨーロッパ・北米を中心に、18カ国30大学が加盟しています。そして、毎年のようにシンポジウムを開催するとともに、学生交流・教員交流・学術交流を行っています。東北大学総合知デジタルアーカイブは、国宝2点をはじめとする本学の誇る学術資源のデジタル情報を、国際標準のデータベースに搭載し、全世界に発信するものです。本学が有する日本学研究に係る世界的なネットワークと、大規模デジタルアーカイブの活用を通じて、「統合日本学」を確立してまいりたいと思っています。そして、人文社会科学の分野にイノベーションをもたらしたいと考えております。

このような本センターの活動を通して、不確実性が増す世界で、国際的な価値共創に取り組み、人類の豊かな未来の創造に貢献していきたいと考えています。とはいえ、本センターは動き出したばかりです。何とぞ、国内外、大学内外の皆様方からの温かいご支援とご指導を賜りたく、お願い申し上げる次第です。

目的

世界最大規模の分野横断型「日本学」の研究拠点として、国内外のトップクラスの研究者を東北大学に集結し、人文社会科学の発展および交流における中核的な役割を担います。

そのために、「支倉リーグ」「日本学国際共同大学院」といった世界にまたがる日本学ネットワークとの連携強化、および「東北大学総合知デジタルアーカイブ」との連動による学術資源の公開・活用を通して、革新的かつ世界に開かれた「統合日本学」を確立します。

合わせて、日本学研究とその社会的インパクトに対する適切なモニタリングの実現を図るための学術評価の指標設計に取り組み、人文社会科学の知を理解する共通基盤の構築に貢献します。

以上のことを通じて、これまで日本が培ってきた価値創造・課題解決の知見を国際的に共有・発信し、人類の豊かな未来の創造に資することを目指します。

深化させ、進化する。

ふたつの「統合」

  • 日本学における研究手法の「統合」

    日本学において、緻密な実証性を重視する研究手法と、理論や概念的把握の独創性を重視する研究手法との統合を図り、日本学を深化させます。

  • データ駆動型研究と日本学の「統合」

    大規模デジタルアーカイブによるデータ駆動型研究と日本学との統合を進めます。このことにより日本学研究にイノベーションを起こします。