MLAデジタルアーカイブに関する⽣成AI活⽤についての共同研究

共同研究

MLAデジタルアーカイブに関する⽣成AI活⽤についての共同研究

研究期間 2025年8月 - 
研究代表者 加藤 諭(統合日本学センター 副センター長/学術資源研究公開センター史料館 教授)

研究概要

 現在国内外を問わず貴重資料・図書のデジタルアーカイブ化が進められており、学術・文化資源(古典籍、歴史文書など)を同一のプラットフォームにおいて、統合的に公開し横断的に検索する機能を提供することが目指されている。こうしたデジタルアーカイブにおいて、資料とともに重要なのが「データについてのデータ」とも形容されるメタデータである。資料や図書の作者や出版年、来歴などがメタデータに含まれ、学術的価値の根拠となる。

 しかしながら、現状のデジタルアーカイブシステムにおいて上記を実現するため、多様な専門分野を背景とした学術資源を、同一のプラットフォーム上で検索利用する上では、①現在は専門家の判断が必要であるため、機械学習におけるアノテーションが抱える課題と同じく、資料のデジタル化におけるメタデータの付与のリソースが不足している点、②メタデータについて、図書館、史料館、博物館では、それぞれのバックボーンである図書館情報学、アーカイブズ学、博物館学における付与方針が異なり、分野を超えた統一的なメタデータ形式を設定することが出来ない点、が課題となっている。

 本研究では上記課題を解決するため、生成AIを活用したメタデータ付与の可能性を国際的な共同研究の体制のもとで実施する。その上で、デジタル学術空間の知識基盤の国際的なモデルを構築し、DX-AI 時代に成立する日本の人文学が進むべき方途をしめす。

研究メンバー

加藤 諭

研究代表者
東北大学 統合日本学センター 副センター長
学術資源研究公開センター史料館 教授

専門分野:アーカイブズ学

菊谷 竜太

東北大学 統合日本学センター 准教授

専門分野:インド・チベット仏教学

片倉 峻平

東北大学 学術資源研究公開センター史料館  特任講師

専門分野:上古中国語・人文情報学

その他参画者

永崎研宣
(慶應義塾大学 文学部 教授)
Sebastian Nehrdich
(UC Berkeley, AI Research Lab 研究員)
Dorji Wangchuk
(University of Hamburg, Asien-Afrika-Institut 教授)

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