日本を含む東アジアでは、いまだにタトゥーに対する忌避反応が強いが、欧州ではタトゥーをする人は珍しくないなど、自分の身体をどう捉えているか、どう扱うかという「身体観」には、文化差が存在している。本申請プロジェクトは、最終的には、身体観の文化差が何に起因し、いかなる影響をもたらしているかを明らかにすることを目指すが、本提案においては、文化によって身体観にどのような違いを生じているかを明らかにすることを到達目標とする。
身体観の測定尺度のうち、身体表現リストについては、東北大学総合知デジタルアーカイブを活用し、用語をリストアップして新たに作成する。例えば、「こわばっている」という表現が、身体表現、心理表現としてどの程度自然かを問い、身体表現と心理表現の融合の程度を算出する。対象国は日本以外に、多くの女性が神と上半身を覆うヒジャブを着用するインドネシア、上座部仏教徒の多いタイ、仏教・道教・民間信仰が比較的多い台湾におけるデータ収集を計画している。






